これから整体師を目指そうと考えている方にとって、実際に整体師として働き始めた場合にどれくらいの年収を稼ぐことができるのかというのは非常に気になるところかと思います。

ここでは、そんな整体師の一般的な給料や年収の実態に加え、給与をアップさせる方法についてもご紹介します。

整体師の給料・平均年収は働き方によっても幅がある

整体師と一口に言っても、整体院やスポーツジム、リラクゼーションサロン、介護施設など、活躍できる場所はさまざまです。しかしその給与や年収は「雇われるか」「独立（開業）するか」によって大きく違ってきます。

整体院など雇われて働く場合の平均年収は350万円前後

一般的に整体院などで正社員として働いた場合の整体師の平均年収は350万円程度、月収では30万円前後というのが相場のようです。 ただし、これはあくまでも整体師全体の平均年収であり、働き始めたばかりの経験が浅い整体師の場合は年収200万円～250万円程度、手取りでいうと15万円～20万円程度といったことも珍しくはありません。 国税庁が2020年9月に発表した「令和元年分民間給与実態統計調査」によると、日本の正規社員の平均給与は503万円、年収（手取り）では393万円となるため、整体師の平均年収は、全体の平均よりやや低めということになります。

独立・開業した場合の平均年収は300万円以下～1000万円以上も

整体院などで雇用されるのではなく、整体師として独立・開業した場合の平均年収については非常に幅があります。うまく稼げない場合は300万円を下回ることも珍しくはありませんし、事業が軌道に乗れば年収が600万円～800万円程度になることもあります。中には年収1000万円を超えることもあるでしょう。 ただし、1人で施術をして稼ぐには限界がありますので、より多く稼ぎたいと考えるのであれば自分が経営者となり、スタッフや店舗を増やす必要があります。

整体師が年収をアップさせるための4つの方法

勤務先の条件にもよりますが、正社員として整体師で働く場合には、ただ単調に勤務をこなしているだけではそれほど年収アップは見込めないというのが現実です。 では、整体師が年収をアップさせるためにはどのような方法があるのか？ここからは大きく4つの方法をご紹介します。

資格を取得する

これは整体師に限らず、他の職業でもいえることですが、仕事に直接役立つ資格を保有しているかどうかによって、年収は左右されやすい傾向にあります。 整体師であれば「あん摩マッサージ指圧師」や「柔道整復師」「鍼灸師」などの資格を保有しておくと基本給とは別に資格手当が支給されるケースは少なくありません。 資格を保有していることにより利用者からの信頼を得られるだけでなく、転職の際にも自分のスキルの証明にもなります。独立する際にも役立ちますので資格は是非取得しておきたいところです。

歩合制の整体院などで働く

「自分の腕に自信はあるものの、現時点で独立までは考えられない」「ある程度安定した収入は確保しておきたい」という方であれば、歩合制の整体院やリラクゼーションサロンに勤務するというのもひとつの手です。 歩合制の場合は固定給に歩合給がプラスされる形で支給されるため、最低限の収入の確保もできつつ、頑張り次第で給与をアップさせることができます。 指名の数や給与という目に見える形で自分の実力を知ることができるので、将来的に独立を考えている方にもおすすめです。

副業をする

整体師としての実績やスキルにある程度の自信がある方であれば、副業をするという方法もあります。 もちろん大前提として副業可能な勤務先であることが条件にはなりますが、整体師を育成しているスクールで講師を努めたり、セミナーを開催したり、最近ではYouTubeを利用した副業なども考えられるでしょう。

独立・開業する

すぐに大幅な収入アップは難しいかもしれませんが、整体師として大幅な収入アップを狙うのであれば独立・開業する方法が最も現実的でしょう。 ただし、独立・開業する場合は技術面でのスキルはもちろんのこと、経営者として、マーケティングの知識などを身に付ける必要もあります。 まずは技術面で自信が持てるようにスキルアップをしながら、独立のためのセミナーやスクールに通い、実際に独立・開業した人の声を聞いたり、専門のサポートを受けるという方法も一つの手です。

整体師は働き方次第で稼げる職業

整体師の平均年収は、日本の職業全体の平均年収と比較するとやや低めではありますが、資格取得による手当や歩合給、副業などによって平均よりも高い年収を得ることも可能です。 しかし、1人の手で一日に施術できる数には限界がありますので、大幅な収入アップを考えるのであれば独立・開業も検討するべきでしょう。 整体師は高齢化社会の加速により今後も需要のある仕事といえます。自身の適性や目標とする年収なども踏まえながら、自分にとって最もベストな働き方を考えてみましょう。